スポーツ選手だけでなく、自分の体の健康を維持するためにはトレーニングをして強化していくことはとても大切なことです。
年齢やライフスタイルによっても異なります。
あなたの目的のためにトレーニングを行うことになる訳です。
・競技力の向上
・ダイエット
・筋力アップ
・仕事の効率性
・旅行を楽しみたい
・生活習慣病の改善
・いつまでも歩ける生活
このように個人によってトレーニングをする目的は上記のような満足いく未来を手にいれる為に行動に移していきます。
しかし、トレーニングもやり方と自分自身の体を理解せずに行なってしまう事で怪我をしてしまうリスクが大きくなってしまいます。
せっかくトレーニングに時間をかけたのにむしろ怪我をしてマイナスとなってしまう事にも影響します。
私は長年プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして、ストレングスコーチとしても関わってきました。
プロ選手でさえトレーニングによって怪我をしてしまい、ダメージとして問題を抱えてしまうケースがあります。
思いつきや自分の感覚でそのままトレーニングをして怪我をしてしまう前にやるべき事があることを理解しましょう。
行動して段階的に強化していく事で時間だけでなく、効果的なトレーニングとなり、本来の望んでいる未来像を手に入れる事ができます。
【結論】
・トレーニングをいきなりする前に自分の体を把握して脳と体を一致させる
・関節の動きを良くして急な損傷を防ぐ
・関節の捻れや歪みを取り除き、スムーズさを作ることでリスク回避できる
・だんだんと負荷と強度と時間を伸ばしていき体に耐性を作る
・必要な体力要素を確認して優先順位を整える
・専門家に指導を受けてやり方を理解して遂行していく
トレーニングをしていくという意気込みはとても良いマインドセットです。
でも自分の過去のイメージと現実の体のギャップを理解していなく、いきなり強度を高くして怪我をしている人が本当に多い現実があります。
怪我の大元は疲労からきています。
疲労の蓄積によって筋肉や筋膜などの組織が張りとなり、偏った筋肉の使い方でバランスが崩れて関節に捻れが生じます。
関節に捻れが起こってしまった状態では怪我のリスクが増加してしまいます。
悪い状態でトレーニングすることで怪我をしてしまうリスクが高い状態となっている訳です。
まずは体をチェックすることからスタートしてください。
目次
トレーニングで怪我をしてしまう

トレーニングをする事が最優先の目的の人は限りなく少ない方だと思います。
ボディービルダーや重量挙げなどの本当にごく一部の方です。
それ以外の方は何かしらの目的があるためにトレーニングを行っているはずです。
トレーニングで強化して得られる事はたくさんありますが、怪我をしてしまうマイナスもある訳です。
なぜ怪我が起こるのか
トレーニングで怪我が起こってしまうには原因がある訳です。
・いきなり負荷をかけすぎてしまう
・やり方が正しくない
・フォームが悪い
・回復せずに追い込んでいる
・怪我している問題点がある
・関節に捻れがある
・現在の自分の体を理解していない
この様なことが要因となりトレーニングによって怪我をしてしまいます。
特に今まで何もやっていなかった人がトレーニングを始めた最初の時期に怪我のリスクが高いです。
まだまだ大丈夫、昔はこの重さでトレーニングしていたと過去のイメージを人は強く記憶しています。
この点が脳の感覚と現状の体のギャップとなり怪我をしやすい状態となっている訳です。
本来の目的は何か
上記でも紹介しましたが、もう一度何の為にトレーニングをするのかを確認しましょう。
【何のためにトレーニングをするのか】
・競技力の向上
・ダイエット
・筋力アップ
・仕事の効率性
・旅行を楽しみたい
・生活習慣病の改善
・いつまでも歩ける生活
時間に限りがあると人はより焦りが出て時短で強化するために無理な設定で負荷をかけてしまいリスクが増加してしまいます。
大会やイベントの日程が決まっているなど事前に準備期間があれば計画を立てられるものの、短期間で調整しなければならない時もあります。
いつでも対応できるように準備しておけばいいのですが、そんな簡単であれば苦労しない事は私自身分かっています。
問題の状況に差し掛かって初めて行動に移せるわけで、それでも面倒で優先順位が下がってしまうこともあります。
何の為にトレーニングをするのかを今一度明確にしましょう。
そして怪我のリスクを減らして徐々に強化する期間を計画しましょう。
トレーニングで強化する前にやるべき3段階

ここからが本題となります。
トレーニングをする前にやるべき事が3つあります。
ここを意識して行動することで怪我のリスクを大幅に軽減できます。
それだけでなく、トレーニングの効率性も向上しますので実行して頂きたいです。
1.動きを出す
スポーツをする時は準備体操やラジオ体操、ストレッチなどを行ってからやることで体に対する準備ができます。
当たり前のことですが、トレーニングになると念入りに行わず体に負担がかかりやすい状態で実行してしまう方が多いです。
怪我をしてからしっかりやっておけばよかったと後悔してしまうわけです。
ウォーミングアップ+トレーニング+クールダウンのトータルで時間を確保すると体に対する負担やリカバリーとしての翌日の反応も良くなります。
特に関節の可動域が悪いと負担がかかりやすく痛めやすいので関節の動きや筋肉の状態を良くしてからやるべきです。
2.ゆとりを作る
ゆとりを作るということは以下のようなことです。
・関節の動きを良くするには軽運動を行って筋肉の温度を動かして上昇させる
・ストレッチで筋肉の動く範囲を広げておくこと
この2点を毎回実施しておくことでリスク回避しやすくなります。
さらに最も行って欲しいのは専門家による体のチェックです。
関節の歪みや捻れが大きいと負担は大きく、上記の2点を行っても根本的な問題点は解決できていないので1度専門家にチェックして頂き良い状態からスタートして欲しいです。
プロ選手はトレーニングをする前に以下のような流れをルーティン化している選手が多いです。
1.ストレッチ/筋膜リリース
2.トレーナーの体のチェック
3.補強のドリルでバランスを整える
4.トレーニング
5.個人練習として競技のスキル
6.チーム練習
7.スキルワークアウト
8.トリートメント
自分自身でできることを行い、トレーナーのチェックでストレッチや関節の調整などを行い良い状態にしてから、補強としてバランスや筋刺激を入れてさらに良い状態にしてからトレーニングに臨んでいます。
その後競技に対するスキルを行い、最も良い状態で競技のチーム練習を行っていくわけです。
良い状態にした上で体に負荷をかけて調整していきます。
3.耐性を作る
体はいきなり負荷がかかり過ぎると怪我をしてしまいます。
そのため段階的に強化していくことがポイントになります。
トレーニングをして翌日筋肉痛となり数日で回復した時に次のトレーニングを行うと体は順調に強化されていきます。
回復しきらない時にトレーニングをしていくとオーバートレーニングとなり体は悪い方に向かってしまいます。
その調整が難しく、どのくらい負荷をかけるとどの位でリカバリーできるのかを確認していければ計画できるのですが、初回にやりすぎてしまいまだ耐性がない状態で無理してしまうと怪我をしてしまうことにつながるので、最初は物足りない程度からスタートしたほうが安全なんです。
トレーニングで意識すべき年代別

個人によってもトレーニングの目的は大きく異なります。
年代によっても目的が異なってきますので年代別に強化すべき基本的な考えを紹介していきます。
体の変化と癖がつきやすい小学生
小学生は特にトレーニングに関する知識もなく、経験値も少なく初めての事だらけでわからない事が前提となります。
共通する事は成長期であり、スポーツをする事で成長痛に発展してしまい、セルフケアの必要性も出てきます。
トレーニングというよりはセルフケアと悪い動作習慣によっての変形を防ぐ事が第一です。
後遺症やその後の関節のアライメント不良に発展してしまい、怪我が起こりやすいタイプへと繋がってしまいます。
小学生の段階でシューズの適性や柔軟性や可動域の確認、セルフケアの指導、問題となる動作習慣の改善などに注目して取り組んでいく教育的要素がとても重要となります。
怪我をしていないから問題ないのてはなく、これから起こりうるリスクを減らして、専門的になる中学や高校でも良い状態で活動できるベース作りに当たる時期が小学生です。
特に運動を初めてから強度が増加していく小学4-6年生では一度専門家の確認をして良い状態に導くことが良い保護者になります。
勉強などの学習塾で才能を開花させることと同じように体の基礎を良い状態にしておく事はその後の才能を飛躍させるきっかけとなります。
成長期による変化と基礎づくりの中学生
中学生でも中学1年生と3年生では身長も大きく伸び、全く異なる状態となります。筋力も異なり年齢差が最も出る世代です。
その分体の変化も大きく、対応することも難しい時期で、怪我の発生頻度が増加する年代です。
体力要素としては持久力が最も向上する時期でありますが、しっかりとトレーニングとして体の動き作りや正しいフォームを身につけて本格的なトレーニングの準備時期として中学3年生になれば高校で本格的な体づくりのための移行期間として力を入れると高校に入ってから即戦力としても戦える基礎が整っていきます。
才能ある選手は高校に入学と同時に主力で活動しますが、筋力不足と運動強度の増加で疲弊して怪我の発生頻度がとても高くなってしまいます。
そのため、中学生から基礎を作っていくアプローチを競技だけでなくトレーニングとしても実施していく事がとても重要なのです。
中学生で起こりやすい障害や競技特性が出てくるのでいかに防止するかはしっかりと指導を専門家に導いてもらうことがベストです。
中学になると学習塾に入り受験対策の勉強をするように、競技特性を生かしたトレーニングでパフォーマンス力を高めて推薦をもらえるように強化していくことがスポーツでは差を作る事ができます。
競技特性を活かした高校生
高校生になると重りを持っての本格的なトレーニングを開始するケースが多くなります。
競技の専門性も高くなるので強化することで怪我の予防と競技力向上に繋がっていきます。
問題となるのが競技ではなく、トレーニングによって怪我をしてしまうケースです。
本来トレーニングで強化して怪我をしない体を作っていくわけですが、高校生ではほとんどが本格的なトレーニングは初心者です。
そのため調整力や体へのダメージも理解していなくオーバートレーニングとなってしまったり、最大筋力に挑戦して痛めてしまう事、フォームが未完成なのに重さを出してしまい怪我につながってしまう事が多いのです。
指導者の指導の元に安全性を確認しながら段階的に行っていく必要があります。
トレーニングには原則と原理があるので知識としても学びながら実施していく事で向上しやすくなっていきます。
ただガムシャラに行うのではなく、計画性が必要になります。
競技とトレーニングを結びつけていく事が飛躍する要素であり、ここが難しく専門家の指導がとても大切なのです。
大人の体になる20歳
高校生から大学など大人になる時期では専門性もさらに向上して、同じ競技でも役割が異なってきます。
個性も強くなり自分の特徴を活かした体を作っていく事でスペシャリストへと進化していく時期となります。
スポーツの競技力としても最も身体能力が高い時期となるのでハードワークをして競技によっては体重も大きく増加させたりと体づくりのメインとなる年代です。
高校生では年間の試合日程が詰まっていて試合中心の世代となり、まだまだ体の線が細い傾向ですが、シーズン制になる大人同様の体づくりに取り組める時期となり、本格的に体が肥大していく時期となります。
体組成を意識して細かく調整しながら超回復を狙ったタイミングでトレーニングを実施していくことで計画した体を作っていけるわけです。
知識と経験が伴う力を入れられる30歳
スポーツ選手では30代はベテラン世代となり、一般の方も経験と経済力もあるので個人でのパーソナルな対応をする事で目的に沿ったトレーニングを実行する事ができます。
何の為にトレーニングを行うのか明確にして取り組むことがとても大切となります。
トレーニングの目的も個人によってさまざまです。
・競技力を向上したい
・怪我の後遺症を悪化させないようにしたい
・ダイエット目的
・体脂肪を減らしたい
・体重を増やしたい
・健康の維持増進
・体力の向上
・職業による負荷軽減
人それぞれ全く異なり、目的によってトレーニング方法も変わってきます。
さらに食事の仕方によっても異なってくるので、いかにモチベーションを維持しながら継続できるかです。
体に変化が出やすい40歳
40歳前後で体力や疲労など自分の衰えを感じる年代となってきます。
ただし、若い頃の感覚が脳に染み付いているため、まだまだ大丈夫と思っている年代であり、心と体のギャップが出てしまい怪我をしやすい年代となります。
子供の運動会に参加して肉離れ、アキレス腱断裂、足関節捻挫、前十字靭帯損傷などの怪我を起こしてしまいやすい年代です。
基礎代謝も低下して体質が変わりやすく、今までと同じ量や食事をとっても太りやすくなったりと変化していきます。
行動としても動かなくなり、体脂肪としてもつきやすい時期です。
仕事によるストレス等の影響も出始め健康を害してしまい病気になってしまう時期でもあり、自分の体を見つめ直す時期でもあります。
努力すればできることはわかっていても、なかなか実行できない意思となり、仕事優先となり、自分の体を後回しにしてしまう年代です。
筋肉の衰えも明らかに実感できてくるので健康を意識して取り組むことでその後の人生に影響します。
健康を意識してトレーニングを開始しても何をやればいいのかわからず何となく行ってしまいがちとなります。
目的を明確にして計画してトレーニングする必要があり、体を良い状態にして実行することで安全性と効率性が得られます。
明らかに衰えていく50歳
見た目も含め明らかに衰えを実感している年代なので、健康の会話も自然と多くなり体に対する意識レベルは40代に比べて高くなります。
子供も大人となり離れていくので、自分のために活用できる時間も増え趣味や旅行などの機会も増えていきます。
より充実した生活のためには健康であり、体力の維持をしてトレーニングも大切になります。
若い頃の後遺症の痛みがジワジワと出て関節の変形も起こってきます。
無理なトレーニングはむしろ悪化させてしまう危険もあるので、トレーニングとトリートメントを合わせた対応がとても有効となります。
悪い状態で無理をしてしまうと、負担が大きくなり、痛みも強くなってきます。
体のどこも痛くないという方の方が少ない年代なので、無理せずに良い状態を維持できるようにした上でトレーニングをしていきたいものです。
そのためには定期的なチェックと指導してくれる方の存在があると良い状態を維持しやすいわけです。
自分で歩いて生活する準備の60歳以降
同年代でも大きな差が出る年代です。
見た目の若々しさや軽やかな動きなど60代とは思えない方も多い時代となってきました。
医学と科学の進歩は大きいと私自身実感しています。
ただし年々少しづつ衰えていくのは人間誰しも同じであり、いかに取り組んでいけるかという継続力が差となります。
そのためには楽しくできることが何よりです。目標を持って取り組むことで継続できます。
誰しも自分の思い通りに行動していきたいと思っています。
家族やお友達とお出かけしたり、旅行に行ったり楽しく過ごしたいと思っています。
トレーニングやリハビリはとても辛くなる年代となっていきます。
ただし避けては通れない道なのでいかに良い状態を保ちながら効率的に実施するかもポイントとなります。
そのためには専門家に指導をしてもらうとあなたに最適な手段で対応してもらえます。
まとめ
今回、トレーニングで強化する前にやるべき3段階として記してきました。
トレーニングを行って強化することはどの年代でも大切となります。
そのためには目的を明確にすることから始めていただきたいです。
怪我をして後悔をしてしまうことはよくあります。その後挽回できることであれば大したダメージではないのですが、怪我をして長期離脱してしまう怪我は学生での競技でも起こりやすく、時間と機会損失となってしまい、時には挫折して競技を辞めてしまうことにもつながってしまうのです。
大人になれば体力の衰えを実感して取り組むものの、より悪化してしまうことにも繋がります。
そのため専門家によるアドバイスや指導、体の状態のチェックをしてやるべきことを明確化して進めていった方がリスク回避と効率性につながるわけです。
【まとめ】
・トレーニングをいきなりする前に自分の体を把握して脳と体を一致させる
・関節の動きを良くして急な損傷を防ぐ
・関節の捻れや歪みを取り除き、スムーズさを作ることでリスク回避できる
・だんだんと負荷と強度と時間を伸ばしていき体に耐性を作る
・必要な体力要素を確認して優先順位を整える
・専門家に指導を受けてやり方を理解して遂行していく
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