バスケ女子高生の膝痛

【宇都宮】膝の痛みが1ヶ月休んでも改善しなかったバスケ女子高生

先日、膝の痛みが強く練習を休んで1ヶ月以上立つけど現在も痛みが強くて片足での踏み込みができず練習参加できずにいるバスケ女子高生が来院されました。

特に痛めた覚えもなく、休んでも回復せずにいて、インターハイ出場していたのに痛みが原因でメンバーのエントリーができずに機会損失してしまったケースです。

遠方から来院してくださり、2回施術してかなり改善したので問題となっていた痛みの原因を突き止めて対応できたので今回ブログにしました。

私は現在栃木県宇都宮市でミズノ治療院スポーツマッサージを開業しています。
それまでは20年以上プロバスケチームの専属アスレティックトレーナーとして活動していました。
筋肉と関節とバスケの専門家というコンセプトでプロ選手だけでなく、他競技の選手から一般の方、小学生からシニア世代まで幅広く対応させていただいています。

痛めた覚えがない膝の痛み

今回のバスケ女子高生の膝の痛みの問題として、外傷となるアクシデントはなく、だんだんと痛みが強くなっていったケースです。

外傷と障害の違い

外傷とは
急に怪我をするようなもののことを外傷といいます。例として骨折、打撲、捻挫、脱臼、このようなものが外傷と言われています。

障害とは
痛めた覚えは無いけれど、だんだんと痛みが増してくるような症状のことを障害と言います。
成長期のオスグッドやジャンパーズ、膝の内側の鵞足炎などが障害と言われています。

疲労の蓄積による影響

今回のケースでは障害による痛みなので、その最も影響されるものが疲労の蓄積によるものです。
バスケットボールの練習をすることによって筋肉が硬く縮まってしまい、その状態が回復せずにまた繰り返し練習を行うことによって疲労が蓄積されていきます。

その影響で筋肉が硬く縮まってしまうので、関節の部分にゆとりがなくなってしまいます。
関節にゆとりがなくなってしまうと摩擦による影響が増えてしまいます。

そういったものがスポーツ障害と言うふうに言われています。
今回のケースでは筋肉のオーバーユースによって硬く縮まった筋肉が引っ張られる牽引性のストレスがかかることによって炎症症状が起こったケースです。

リカバリーのためのセルフケア

疲労の蓄積を防ぐにはいかにリカバリーをするかと言うことがポイントになります。
リカバリーをするためには休息をすると言うところはもちろん大切ですし、食事をバランスよく食べることによって回復をさせることも1つです。

さらに自分で炎症症状のあるところに対してはアイシングを行って炎症を沈める。
そして筋肉に対しては柔軟性の獲得するためにストレッチを行う。

このようなセルフケアをすることによってリカバリーしやすくなるので、疲労回復をさせる働きがあります。
使った筋肉のダメージを出さずに、翌日も同じような状況を維持するか、より良くするか、ダメージになってしまうかによって1週間2週間または1ヵ月経過すると大きな差なります。

体にとって良い状態に維持できるのか悪化してしまうのか痛みとして発生してしまうのかと分かれていくシチュエーションとなります。

原因は大腿二頭筋の腱炎

今回のバスケ女子高生の膝の痛みの原因は、大腿二頭筋の腱部分の炎症が起こっていたことが1番大きな問題点でした。
さらに症状として複合的な問題があって、膝の外側にある腸脛靭帯の硬さも顕著であり、大腿部全体的な問題がありました。

腱炎になると休んでも治りにくい

筋肉と言うのは休めば疲労回復していきますが、筋肉を包んでいる筋膜は一度硬くなってしまうと休んでいてもなかなか回復しない問題点があります。

特に筋肉の中でも腱は細い組織になっていて、一度痛みが出て、炎症症状が出てしまうと治りにくい性質もあります。

そのため今回痛みが出て練習ができなくなって、1ヵ月以上休んでも痛みが回復していかないと言う症状となってしまいました。

筋肉と筋膜では回復に大きな差

筋肉と筋膜では回復の時間経過がかなり異なります。
よく例えますが、お肉や魚の切り身を見たときに間に白いスジがあります。これが筋膜です。

特に赤身のお刺身の間の白い部分が筋膜なんですが、硬くなかなか食べたときにも歯で切れないです。
筋肉の赤身の部分と筋膜の白い筋の部分では質が異なるので、一度問題になると、回復する日数も条件も異なってきます。

この辺が筋膜や細くなった腱の部分を痛めると症状として回復させるのに、セルフケアや休んだだけでは、なかなか元も良い状態に戻すことが難しい点があります。
ですから専門家に実際に施術を受ける必要が出てくるわけです。

腸脛靭帯などにも影響する複合化

今回メインの症状としては、大腿二頭筋の腱炎でしたが、実際には複合的に問題となっていて、足の外側にある腸脛靭帯の硬さも顕著に出ていました。
さらに大腿部の前面部にある大腿四頭筋の中でも外側にある外側広筋の硬さも顕著でありました。

さらにお尻の筋肉の中臀筋の筋肉もかなり硬さが顕著で現れていて、この辺も関連した影響が出ていました。
このように痛みが強くなかなか改善できないような症状になってしまうと複合的な問題となっているので、なかなか簡単には解決することができない点があります。

ですから、専門家による状況の確認、原因の追求、そして施術によって良い方向に導く必要があります。

過去の既往歴として半月板損傷手術

この選手の場合、1年以上前に半月板の手術をした経緯があります。

しかし今回整形外科でMRI検査を行ったところ、半月板に対する問題は確認できませんでした。

よって半月板の問題ではなく、今回の膝の痛みは大腿二頭筋の腱炎を筆頭に大腿部全体の筋膜炎が起こっていたと言う判断ができました。

動作習慣による筋バランスの影響

この選手は高校に入学してすぐに試合に出る機会も多く、まだ体が高校生の中で戦える準備ができてない状態で試合に出場していたことによって、悪い動作習慣の蓄積から半月板の損傷と言うアクシデントにつながっています。

さらに逆の膝も同じように半月板の損傷をしてしまった経験もあります。

そしてもう一度半月板の再受傷をした後から、チームの練習に参加することができなくなり、高校1年生の秋以降ほとんど練習ができない状態で、私のところに相談の連絡が紹介で入ったのが3月でした。

半月板の手術をするかしないかと言う所の確認をしてほしいと言うところで、実際に保存状態で動作確認をして問題ない点もありましたが、地方の寮生活と言うこともあり、治療することが必須の状況である状態でしたが、治療することができず悪化してしまう傾向だったので、両膝の半月板の手術をすることとなりました。

今回のケースでは半月板の影響はなし

この選手は手術後復帰をして、晴れて高校2年生の秋に復帰して、ウィンターカップの全国大会の舞台にも立って活躍してくださいました。

今回再び連絡を受けて治療院に来院したときには、すでに膝の痛みが強く1ヵ月以上プレイができていない状況でした。

手術をした整形外科でMRIを撮ったことで、半月板の影響は無いことが確認できたのはよかった点であります。

ただし、実際には練習ができていない現実があるので、その他の部位に問題があることが確認できた点でもあります。

痛み止めの麻酔の注射も実施

実際に学校がある地域の病院で痛みを取るためのブロック注射を行いましたが、その時は痛みが軽減したんですが、実際にプレイをすると痛みがすぐに再発して再びプレイができなくなってしまいました。

根本的な問題となっている痛みの原因を追求して改善していかなければ、やはり競技復帰は難しいと言うことも理解できたと言うことにつながります。

整形外科の対処的な処置では、一時的には症状が良くなっても、やはり長続きしないので、根本的な改善とはならないと言うことも理解できたと思います。

環境での問題点

この選手の場合、地元ではなく、新幹線で3時間ほど走るほどの遠方の地方の都市で寮生活を行っています。
やはり地方だと医療機関の問題や寮生活の問題などを保護者の管理下ではない点もあるので、バスケットボールをやる上ではいいんですが、このようにアクシデントが起こった時に問題となってしまう点があります。

膝の手術をした後からも、個人的にパーソナルトレーニングをお願いしたりと言う対策もしていましたが、実際に1ヵ月以上休まなければならない症状が起こってしまったわけです。

全国トップレベルの強豪校

この選手が所属しているチームは、全国の中でもトップレベルに入るチームであります。
実際にインターハイではベスト8まで進出して強豪校の1つであります。

もちろん練習の厳しさもありますが、その中でもメンバーに入って活躍できている選手であります。

ですから、体の強さや耐性は十分にあったと思われます。
それでも疲労の蓄積による大腿二頭筋腱炎と言う障害が出てしまったわけです。

寮生活による外出の難しさ

寮生活になると、やはり門限や制限があるので、学校の生活やバスケットボール以外のところでなかなか外出したりすることの難しさもあります。

ですから、医療機関に受診するに際しても保護者がいない中で、田舎の不自由な交通機関を利用して、病院に受診すること自体が難易度が高くなってしまうわけです。

この辺が寮生活の短所でもあると実際に感じてしまいます。

保護者が近くにいる、一緒に生活するありがたみを十分に感じているのではないでしょうか。

地域医療の対応力

地方になるとスポーツに理解のある医師がなかなか少ない現実があります。
特に競技特性を理解する医師は限りなく少なくなってしまいます。

ですから、バスケットに関して理解がある医師やスタッフが対応できること自体が少ないと言う点があり、うまくリハビリや競技復帰できない現実が起こってしまったわけです。

この辺をこの選手だけではなく、今後スポーツに関わる選手に対してより良い環境を提供できるようにするのも我々の使命でもあるのかなと感じています。

ミズノ治療院スポーツマッサージ

MIZUNO Treatment Room

私は現在栃木県宇都宮市でミズノ治療院スポーツマッサージを開業していますが、今回わざわざ遠路はるばる来院してくださいました。

1ヵ月プレイができていない状況なので、1度の施術で改善できるわけもなく、この辺は難しい点があります。

遠方から来院してくださり2度施術

実際に来院していただいて、1度目のアプローチでは、来院前の痛みを10とすると6まで減らすことができました。

そして2日後にもう一度来院してくださり、アプローチしていった時には、こちらもかなり手ごたえがあって、大腿二頭筋の腱炎だけでなく、腸脛靭帯の問題やその他の問題の部分も手の感覚で確認することもできました。

施術後にはかなり楽になっていて、最初の痛みを10とすると3から4まで減らすことができました。

本人もプレイできる感覚になったと言うことで対応して良かったと思えるレベルまで改善することができました。

しっかりアプローチして回復傾向に

1ヵ月以上練習をやっていないので、いきなりすべてに競技復帰する事はむしろ避けるべきであり、段階的に体力面も含め向上させていく必要があります。

再び同じような症状にならないようにどう対応していくかがポイントとなり、セルフケアやその他の医療機関の活用の仕方を考えていく必要もあります。

本人は微弱電流の治療器も購入していたので、その辺もうまく活用しながら疲労の蓄積を防ぐように対応していく必要があります。

現場の医療機関ではなかなか厳しい点があるので、悪化する傾向のときには、学校の理解を得てこちらに来た方が早期復帰できるのかなと言うふうにも思います。

選手がベストな状態でプレイできるようにしていくのが私の仕事でありますが、全てが完璧に対応できるわけではないので、いかにコミニケーション取りながら悪い状態を作らないよううまく対応していくことが今後の課題でもあります。

今回2回の施術を対応しましたが、とりあえずバスケができるレベルに改善できた事は一安心できる要素であります。

しっかりと回復して競技復帰して、再び全国の舞台で活躍する姿を見れることを楽しみにしています。

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