ミズノ治療院皮下脂肪率

体脂肪率と皮下脂肪率の違いと測定数値の誤差

近年スタイルを気にする方も大変多く、体脂肪を気にする方も多いかと思います。
さらに情報が広がり体脂肪にも皮下脂肪があり皮下脂肪の厚みを用いて体脂肪率を算出するキャリパー法にも注目されてきているように実感しています。

皮下脂肪の厚みを測定するキャリパー法はかなり前から実施されていますが、測定の技術習得が必要となる点と難しい計算式に入力して算出するためやや難易度が高く、アスリートの中で活用されていた測定方法のように感じています。

私は現在プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして活動して20年以上となります。
毎日プロ選手の体のサポートを任されている役割となっています。
皮下脂肪厚から体脂肪率を算出するキャリパー法も24年間活用してきていますので参考になるかと思います。

今回は皮下脂肪率という言葉をテーマに取り上げて解説していきたいと思います。

実際に長年キャリパー法を活用してきましたが皮下脂肪率を算出するということではなく、体脂肪率を測定するためにキャリパー法を活用しています。少し混乱を招いているように感じているのでこの辺りを後半で解説していきます。

【結論】
・体脂肪率の測定方法にはインピーダンス法とキャリパー法がある
・体脂肪には大きく分けると内臓脂肪と皮下脂肪に分類される
・インピーダンス法は水分を介して電気を通して測定する方法で脂肪は電気を通しにくい性質のため算出できる
・キャリパー法は皮下脂肪の厚みを測定して計算式に入れて体脂肪率を測定する方法
・キャリパー法を用いて皮下脂肪率を算出できるわけではない

私は長年キャリパー法を活用してきましたが、体脂肪率は算出できますが、皮下脂肪率を算出できるのかというと疑問視せざるを得ない現実がありますのでこの辺りも解説していきます。

体脂肪とは

体脂肪は体全体にある脂肪の総量の総称です。
その中に内臓脂肪と皮下脂肪がつきやすく区別されています。

内臓脂肪

お腹には臓器が集中していますがその周囲につく脂肪が内臓脂肪と言われていて、男性につきやすいとも言われています。
女性では閉経後につきやすいと言われています。

エネルギーとして蓄えて活動時に消費するという役割になっています。
エネルギーとして消費もしやすいので脂肪としては落ちやすい性質があると言われています。

内臓脂肪はおへその周りを測る腹囲計の測定をすることで表すことが一般的です。
男性・・・腹囲85cm以上
女性・・・腹囲90cm以上
内臓脂肪が多いという目安になっています。

ただし一般の方とスポーツ選手では筋肉量が異なるので一概には腹囲で内臓脂肪が多すぎるとは言い切れないです。

皮下脂肪

皮下脂肪は皮膚と筋肉の間にたまる脂肪のことです。

皮下脂肪は男性よりも女性に付きやすい性質があると言われています。

体温調節や体を守る役目としてもあり女性の生理の時期や子供もつきやすい傾向があります。

皮下脂肪は一般の方はなかなか落ちにくいと言われていますが、私がキャリパー法を活用して測定しているスポーツ選手に関しては男女ともに皮下脂肪の厚みは変化していきます。

やはり男性よりも女性の方が落ちにくいという印象はありますが、個人によっても大きな差があり一概に男女差というよりも個人差の方が影響しているという実感はあります。

体脂肪率の測定方法

体脂肪率を測定する方法として一般的に測定できるものとしてインピーダンス法とキャリパー法があります。

どちらも測定方法は異なりますが、体脂肪率を算出できる測定方法となります。

インピーダンス法

家庭にも浸透している体重計にて測定できるタイプがインピーダンス法です。

インピーダンス法の特徴として、微量の電気を流して体内の水分を介して体脂肪率を算出しています。
体の水分量を電気を通して測定し、脂肪は水分がないので測定することができるわけです。

インピーダンスほうのデメリットは体水分量によって数値の変動が出てしまうことです。
体水分量が多ければ体脂肪率は少なく出て、体水分量が少ないと体脂肪率は多く出ます。

そのため測定する際に条件を同じにする必要があります。

キャリパー法

皮下脂肪の厚みを測定して、計算式に当てはめて体脂肪率を算出する方法です。

キャリパー法にも1点法、2点法、3点法と測定方法が異なったり、計算式もいくつかあります。

キャリパー法のデメリットは皮下脂肪の厚すぎる人は測定できないこと、内臓脂肪が多すぎる方は測定自体向いていないことがあります。

さらに測定する方のつまみ方の技術によって0.5mm単位の測定精度なので誤差が出てしまうので、毎回同じ方が測定することが望ましいです。

体脂肪率と皮下脂肪率の違い

皮下脂肪率は体脂肪率の中での皮下脂肪の割合となるわけです。

皮下脂肪率という言葉を誤解されている方が多いように感じていますので解説していきます。

インピーダンス法は体脂肪率測定をするものです。
キャリパー法も体脂肪率を測定するものです。

キャリパー法は皮下脂肪の厚みを測定して算出しているから皮下脂肪率を測定するということではありません。
この辺りが誤解を生んでいるように感じますので注意点として思ってください。

体脂肪率

体脂肪率というものは内臓脂肪と皮下脂肪の総合となり、体重に対して体脂肪の割合が体脂肪率ということです。

体脂肪=内臓脂肪+皮下脂肪
体脂肪率=内臓脂肪率+皮下脂肪率

皮下脂肪率

皮下脂肪は体脂肪に含まれているものなので、皮下脂肪率が体脂肪率を超えることはないというわけです。

体脂肪率を測定することはできるものの、内臓脂肪と皮下脂肪の割合を算出できることは難しいのかと思っています。

ある程度の割合は出せても数値としてしっかり出すことは難しいのではと思っています。

キャリパー法は体脂肪率を測定するための方法であり、皮下脂肪率を測定するものではないと認識しています。

測定結果の誤差

体重を測った際に体重計によって数値が異なるを感じた方は多いかと思います。
測定器や測定方法が異なれば全く同じ結果にはならず誤差が生じてしまうものです。

体脂肪率でも同じ人が同じタイミングでインピーダンス法とキャリパー法にて測定しても、体脂肪率は同じ数値にならないという結果になります。

これは私自身プロチームで実験し選手によって数値の一致はないという結論となっています。

インピーダンス法でもハイレベルの性能がある機器としてInBodyという機器をチームでも活用しています。
しかし、水分の摂取によって数値の変動がかなりあるので、キャリパー法でも測定していました。

選手によってはインピーダンス法で3%台の体脂肪率の選手がキャリパー法では8%台と大きな誤差がでます。
別の選手ではインピーダンス法で14%台の選手がキャリパー法では11%台とやはり誤差がでます。

選手や個人によってもインピーダンス法が少なく出る選手もいれば高く出る選手もいるわけです。

この辺りは個人差があり、タイプによって変わってくるという結果になります。

ここで上記のインピーダンス法で体脂肪率3%台の方が、キャリパー法では8%台となりました。
ですからキャリパー法は皮下脂肪率を測定する方法ではなく、体脂肪率を測定するものということです。

体脂肪率 < 皮下脂肪率 ということにはならないわけです。

では体脂肪率の測定は何が正しく測定できるのか?

インピーダンス法もキャリパー法の正しくもあり、間違いでもあるということで現状体脂肪率を完璧に測定できる方法はなく参考レベルということにもなります。

ただし、データに信頼性が出せる方法としては、毎回測定条件を同じにすることで前回比としては正確性が出てくるということです。

さらにはキャリパー法は水分摂取による影響はなく、皮下脂肪の厚みを測って算出する方法なのでデータの誤差は少なくより活用しやすいためアスリートはコンディショニングの一つとしてキャリパー法を活用しているわけです。

体脂肪率をキャリパーで測定する者は体脂肪率を聞く時、何で測定したかということを必ず聞くようにしています。
インピーダンス法とキャリパー法では同じ体脂肪率を測定するものですが、数値の誤差が出てしまうケースが多様にしてあるためです。

まとめ

体脂肪率と皮下脂肪率の違いと測定数値の誤差というテーマで紹介してきました。
正直、私は皮下脂肪率という表現は活用していません。

体脂肪率を内臓脂肪と皮下脂肪で数値として表せるかというと現時点では難しいのではないかと思っています。

ただしキャリパー法は皮下脂肪率としてではなく、皮下脂肪の厚みを測定して算出する方法なので、自分自身の脂肪の厚みを摘んで確認していき、測定することで摘んだ感覚で体脂肪率がイメージできるようになります。

この辺りは24年間キャリパー法を活用してきたのでイメージできるようになりました。

【まとめ】
・体脂肪率の測定方法にはインピーダンス法とキャリパー法がある
・体脂肪には大きく分けると内臓脂肪と皮下脂肪に分類される
・インピーダンス法は水分を介して電気を通して測定する方法で脂肪は電気を通しにくい性質のため算出できる
・キャリパー法は皮下脂肪の厚みを測定して計算式に入れて体脂肪率を測定する方法
・キャリパー法を用いて皮下脂肪率を算出できるわけではない

キャリパー法からコンディショニングの調整ができるのは、トレーニングや食事に対してフィードバックでき自分自身で計画して実行して評価して修正して再び実行するというPDCAサイクルに結びつきやすいことです。

キャリパー法はスポーツ選手の意識改革やモチベーションにも多いに活躍してくれるシステムですので、特にInBodyなどの高額な機器がない現場では活躍できるものだと思っています。

今回の記事が参考になれば幸いです。

キャリパー3点法は私が長年活用している皮下脂肪厚の測定方法です
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