皮下脂肪の厚みを測定することで体脂肪率を算出する方法があります。
キャリパー法といいますが今回は最も簡単なキャリパー1点法の測定方法を紹介します。
体脂肪率の測定にはインピーダンス法とキャリパー法が身近に測定できる方法となりますが、圧倒的に体重計などで測定できるインピーダンス法が普及されていて、キャリパー法はなかなか普及されていませんが、アスリートはキャリパー法を活用している選手が多く、皮下脂肪の厚みを摘んで感覚を掴んでいます。
私は現在プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして長年活動しているベテランのトレーナーです。
学生からプロ選手までこれまで24年間キャリパー法を活用して選手のコンディショニングをコントロールしてきた経験と実績があります。
今回最も簡単な1点法を紹介します。
簡単に測定できますので参考にしていただければと思います。
【結論】
・キャリパー法の中でも測定方法はいくつもありますが1点法は最も簡単に測定できる方法です
・皮下脂肪の厚みを測定して体脂肪率を算出できます
・男性と女性で計算式が異なるので性別で体脂肪率が変化します。
・骨盤の上の脇腹の厚みを測定して算出します
目次
体脂肪率の測定方法
体脂肪率の測定方法として最も普及されているのが体重計などを介して測定できるインピーダンス方があります。
もう一つが今回紹介するキャリパー法で皮下脂肪の厚みを測定する方法です。
インピーダンス法
脂肪は電気を通さない性質があり、その働きを利用して体脂肪率を算出する方法です。
体重計タイプだと裸足になって足裏から体水分量を測定して身長と体重、年齢、性別を入力して算出するのがインピーダンス法です
インピーダンス法の特徴として
水分量によって数値が変化しやすいので、同じタイミングで測定することが大切です。
体重計で家庭で1人でも測定できるので、手軽に測定できる点は良いです。
その反面として、毎回測定する条件を同じにしないと水分量で体脂肪率の変動があるので指標として不安定な面もあります。
キャリパー法
皮下脂肪の厚みを測定して体脂肪率を算出する方法がキャリパー法です。
キャリパー法にも1点法、2点法、3点法と測定方法はいくつもあります。
今回紹介するのが最も簡単に1部位の皮下脂肪厚を測定して算出する1点法です。
キャリパー法の特徴として
皮下脂肪の厚みを測定して計算式に当てはめて体脂肪率を測定するタイプの測定方法です。
キャリパーという測定器が必要となります。
キャリパーにも安価なタイプから高級なタイプまで様々あり、キャリパーも精度が異なってきます。
測定する際に皮下脂肪をつまむ点、測定する点が経験値として必要な部分となり慣れる必要性があります。
自分で手軽に測定できる点はとても良いですが、正確に測定するなら2点法や3点法の方が適していて難易度も上がります。
キャリパー1点法の測定方法
キャリパー法の測定部位
骨盤の前面、腸骨(ちょうこつ)の上部をつまんで逆の手でキャリパーにて測定します
おへその横を滑らせていくと、堅い骨にあたります。
この骨が骨盤の前側で腸骨(ちょうこつ)と言います。
1.腸骨の上部を摘む
2.つまんだ横をキャリパーで測定する
3.その数値が皮下脂肪の厚みとなる mm単位
キャリパーのタイプ
キャリパーにも色々なタイプがあります。
50-70mmくらいの範囲のキャリパーが一般的です。
・測定目盛の違い
・アナログ/デジタルの違い
・正確性の違い
・厚みの測定できる範囲
・個人使用/仕事使用
この辺りキャリパーをどのタイプを活用するのかが違ってきます
趣味で自己管理したいのであれば
安価なプラスチックタイプでも大丈夫です。
・測定した際にメモリを記録するストッパーがあるタイプがいいです。
ストッパーがあると手を離しても記憶されているので後から確認できます。
・1mm単位、2mm単位、0.5mm単位とメモリの幅は確認しましょう
※キャリパー法では脂肪の厚みが70mm以上ある場合は測定できない可能性もあります
正確に測定したい・仕事で活用したいのであれば
高精度のキャリパーを使用すべきです。
・自分自身に測定する/人に測定するのでは目的が異なります。
・仕事で活用したいなら0.5mm単位の高精度キャリパーがおすすめ
キャリパー1点法から体脂肪率を算出
キャリパー法は測定したら、1点法はチェックシートですぐに体脂肪率を確認できます。
ただし、男性と女性では測定した数値が同じでも体脂肪率は異なるので男女差が出ます。
キャリパー法は以下の項目から算出されて体脂肪率が導き出されています。
・性別
・年齢
・皮下脂肪の厚み
男性の体脂肪率チェック表
皮下脂肪厚 (mm) | 18-20歳 | 21-25歳 | 26-30歳 | 31-35歳 | 36-40歳 | 41-45歳 | 46-50歳 | 51-55歳 | 56歳以上 |
2-3 | 2.0 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.6 | 6.7 | 7.7 | 8.8 | 9.9 |
4-5 | 3.9 | 4.9 | 6.0 | 7.1 | 8.1 | 9.2 | 10.2 | 11.3 | 12.4 |
6-7 | 6.2 | 7.3 | 8.4 | 9.4 | 10.4 | 11.5 | 12.6 | 13.7 | 14.7 |
8-9 | 8.5 | 9.5 | 10.6 | 11.7 | 12.7 | 13.8 | 14.8 | 15.9 | 17.0 |
10-11 | 10.5 | 11.6 | 12.7 | 13.7 | 14.8 | 15.9 | 16.9 | 18.0 | 19.1 |
12-13 | 12.5 | 13.6 | 14.6 | 15.7 | 16.8 | 17.8 | 18.9 | 20.0 | 21.0 |
14-15 | 14.3 | 15.4 | 16.4 | 17.5 | 18.6 | 19.6 | 20.7 | 21.8 | 22.8 |
16-17 | 16.0 | 17.0 | 18.1 | 19.2 | 20.2 | 21.3 | 22.4 | 23.4 | 24.5 |
18-19 | 17.5 | 18.6 | 19.6 | 20.7 | 21.8 | 22.8 | 23.9 | 25.0 | 26.0 |
20-21 | 18.9 | 20.0 | 21.0 | 22.1 | 23.2 | 24.7 | 25.3 | 26.4 | 27.4 |
22-23 | 20.2 | 21.2 | 22.3 | 23.4 | 24.4 | 25.5 | 26.6 | 27.6 | 28.7 |
24-25 | 21.3 | 22.3 | 23.4 | 24.5 | 25.5 | 26.6 | 27.7 | 28.7 | 29.8 |
26-27 | 22.3 | 23.3 | 24.4 | 25.5 | 26.5 | 27.6 | 28.7 | 29.7 | 30.8 |
28-29 | 23.1 | 24.2 | 25.2 | 26.3 | 27.4 | 28.4 | 29.5 | 30.6 | 31.6 |
30-31 | 23.8 | 24.9 | 25.9 | 27.0 | 28.1 | 29.1 | 30.2 | 31.2 | 32.3 |
32-33 | 24.3 | 25.4 | 26.5 | 27.5 | 28.6 | 29.7 | 30.7 | 31.8 | 32.9 |
34-36 | 24.9 | 25.8 | 26.9 | 28.0 | 29.0 | 30.1 | 31.2 | 32.2 | 33.3 |
女性の体脂肪率チェック表
皮下脂肪厚 (mm) | 18-20歳 | 21-25歳 | 26-30歳 | 31-35歳 | 36-40歳 | 41-45歳 | 46-50歳 | 51-55歳 | 56歳以上 |
2-3 | 11.3 | 11.9 | 12.5 | 13.2 | 13.8 | 14.4 | 15.0 | 15.6 | 16.3 |
4-5 | 13.5 | 14.2 | 14.8 | 15.4 | 16.0 | 16.7 | 17.3 | 17.9 | 18.5 |
6-7 | 15.7 | 16.3 | 16.9 | 17.6 | 18.2 | 18.8 | 19.4 | 20.0 | 20.7 |
8-9 | 17.7 | 18.4 | 19.0 | 19.6 | 20.2 | 20.8 | 21.5 | 22.1 | 22.7 |
10-11 | 19.7 | 20.3 | 20.9 | 21.5 | 22.2 | 22.8 | 23.4 | 24.0 | 24.6 |
12-13 | 21.5 | 22.1 | 22.7 | 23.4 | 24.0 | 24.5 | 25.2 | 25.9 | 26.5 |
14-15 | 23.2 | 23.8 | 24.5 | 25.1 | 25.7 | 26.3 | 26.9 | 27.6 | 28.2 |
16-17 | 24.8 | 25.8 | 26.1 | 26.7 | 27.3 | 27.9 | 28.6 | 29.2 | 29.8 |
18-19 | 26.3 | 27.0 | 27.6 | 28.2 | 28.8 | 29.4 | 30.1 | 30.7 | 31.3 |
20-21 | 27.7 | 28.4 | 29.0 | 29.6 | 30.2 | 30.8 | 31.5 | 32.1 | 32.7 |
22-23 | 29.0 | 29.6 | 30.3 | 30.9 | 31.5 | 32.1 | 32.8 | 33.4 | 34.0 |
24-25 | 30.2 | 30.8 | 31.5 | 32.1 | 32.7 | 33.3 | 34.0 | 34.6 | 35.2 |
26-27 | 31.3 | 31.9 | 32.5 | 33.2 | 33.8 | 34.4 | 35.0 | 35.6 | 36.3 |
28-29 | 32.3 | 32.9 | 33.5 | 34.1 | 34.8 | 35.4 | 36.0 | 36.6 | 37.2 |
30-31 | 33.1 | 33.8 | 34.4 | 35.1 | 35.6 | 36.3 | 36.9 | 37.5 | 38.1 |
32-33 | 33.9 | 34.5 | 35.2 | 35.8 | 36.4 | 37.0 | 37.6 | 38.3 | 38.9 |
34-36 | 34.6 | 35.2 | 35.8 | 36.4 | 37.0 | 37.7 | 38.3 | 38.9 | 39.5 |
メリット・デメリット
男性と女性では同じ皮下脂肪の厚みでも体脂肪率が大きく異なっているのが表から確認できます。
キャリパー1点法では1箇所のみの測定から算出なので目安にはなりますが、参考値なのかという点はあります。
個人で測定する目安として皮下脂肪を摘んで感覚を養える点はキャリパー法のメリットです。
もっと正確に測定するのであれば3点法をおすすめします。
キャリパー法のデメリットは測定技術の経験が必要となります。
2点法以上では背中を測定するので自分自身1人では測定の限界にもなってしまいます。
自分自身で管理したいのであれば1点法が最適でもあります。
まとめ
今回体脂肪率を皮下脂肪の厚みを測定するキャリパー法の1点法を紹介しました。
【まとめ】
・キャリパー法の中でも測定方法はいくつもありますが1点法は最も簡単に測定できる方法です
・皮下脂肪の厚みを測定して体脂肪率を算出できます
・男性と女性で計算式が異なるので性別で体脂肪率が変化します。
・骨盤の上の脇腹の厚みを測定して算出します
キャリパー法にも2点法、3点法とありますので後日紹介していきます。
もっと詳しく知りたい方はお問い合わせよりご連絡ください。
今回の記事が参考になれば幸いです。
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