ミズノ治療院腰椎分離症まとめ

【まとめ】中学生の腰椎分離症から競技への復帰対応方法

中学生の成長期に発症しやすい腰痛として腰椎分離症があります。
腰椎分離症は中学生に起こりやすく、腰椎分離症になってしまうと長期の運動制限となってしまうケースもあります。

背骨である腰椎の疲労骨折から骨が分裂してしまい偽関節となってしまい、腰痛を引き起こします。
特に腰を反らせて捻る動作にて痛みが再現されます。

・ではなぜ腰椎分離症になってしまうのか?
・どのように対応すれば良いのか?

この辺りをスポーツ現場で活動するアスレティックトレーナーとしての考えをお伝えしていきます。

私は現在プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして活動して24年が過ぎました。
男子バスケ日本代表でもトレーナーとして活動した実績もあります。
小学生、中学生、高校生、大学生、プロチームと全てのカテゴリーでも選手の治療やリハビリの対応をしてきた経験と実績があります。

腰椎分離症に対してブログ投稿していますので参考にしていただければと思います。

【結論】
腰椎分離症の後遺症を持っているプロ選手はかなり多く、それでもセルフケアや治療を行う習慣があれば十分トップレベルでも活動できます。
ただし、時期的に強い痛みが出てしまう期間や休む必要性が出ることもあり、個人差や状況によって対応も異なってきます。
たくさんの要素が影響するのが腰椎分離症の特徴なので専門家に相談すべきです。

腰椎分離症を改善するには

腰椎分離症を改善するには段階があります。

1.動きを出して負担を分散させること
2.悪い動作習慣を改善させること
3.筋力をつけて負担を軽減させること
4.強化した筋力を競技で使えるものにすること

この4つが必要になってきます

ただし、その前に整形外科を受診して画像検査で正確な診断が必要となります。

・腰椎分離症といっても発症時期、症状、状態によっても異なります。
・個人差もあります
・競技によっても対応策が異なる点もあります
・今までセルフケアをやっていたのかという点も関係します

様々な要素があり問題となっている原因を探り、その原因に対する解決策を実施していくことです。
さらに複数の要因があればいかに取り除いて対応していくかという点もあります。

短期間で改善するケースもあれば長期間かかるケースもあります。
この辺りは状態によって変わってくるので専門家の知識が必要となってきます。

ただし、何でもかんでも運動中止してコルセット着用で果たして改善するのかという点は疑問であります。

腰椎分離症の改善には

・動きづくりをして負担を分断させる
・悪い動作習慣を改善させる
・強化して耐性をつける
・競技特性を考慮して使える筋力にする

このような点が必要で痛みが軽減しても上記が改善しなければ再発するリスクが高いのが腰椎分離症です。

腰椎分離症とは

中学生の年代に多いのが腰椎分離症です。
成長期による影響が強く、運動強度も増加して負担がかかってしまうこと、特に悪い動作習慣によって一部分に負担が集中してしまい腰椎分離症となります。

腰椎分離症は第五腰椎に最も発生しやすい症状で下部腰椎に起こりやすいものです。

腰椎分離症に関する詳細は以下の投稿記事に詳しく記してあります。

腰椎分離症の治療方針

腰椎分離症の対応策としては大きく分けると2パターン存在します
1.運動を中止して安静にする
2.運動療法で動作改善と強化にて改善させていく

症状の状態や時期によっても対応が異なり医師の判断となります。

腰椎分離症でもまだ分離しかけているような状況では骨癒合の可能性があるため運動を中止して安静にすべきという時期が長期間必要となります。

ここで問題となるのが以下の点です。

・中学生なのでことの重大さを理解できない点
・痛みがなくなってしまうと運動してしまうこと
・問題となっている根本的な原因を解決しないで再会してしまう
・長期休むことでメンタルの不安定感に陥る
・諦めてしまい競技を辞めてしまうケースへも

中学生にとって競技を行えない時期はとても辛く、家族としてもなんとかしたいという想いが強くなるかと思います。

ここで私の考えとしては
骨癒合がある場合は運動を中止して長期休養は仕方がないかと思いますが、全く休むのではなく、競技でも行える動作は可能だと思います。
競技特性を理解して腰を剃る動作や回旋を避けた動きの中で競技の感覚を損なわないレベルは対応可能なこともあるかと思います。
いかに選手のメンタルを維持しながら回復させるかも必要な点だと思います。

腰椎分離症に対する治療方針に関する詳細はこちらをどうぞ

バスケ選手の競技特性に対する腰椎分離症

スポーツの競技によっても特徴があって起こりうる怪我も異なってきます。

私が専門としている競技がバスケットボールの為、バスケットボールに関しては細かく動作を確認して改善させて行っています。

バスケ選手の大きな問題として

・大腿骨の成長による骨盤の動きに制限がかかってしまう
・背骨の動きが悪く一箇所に負担がかかってしまう
・ディフェンスのフォームなどが未完成によって腰への負担が大きい
・リバウンドやスピンムーブによる競技特性に対応した動作習得が不完全
・体幹が競技中に支えていない
・柔軟性の低下によって動きに制限がかかってしまい一箇所に負担がかかってしまう

上記のような点がバスケットボールの競技特性から見られ、改善することでプレイ可能となっていきます。

バスケに特化した詳細はこちらから↓

腰椎分離症に対する動きづくり

腰椎分離症の根本的な点として柔軟性の低下から骨盤の動きが悪く、動きに制限が起こり一箇所に負担がかかってしまう点にあります。

そのためストレッチによって筋肉のゆとりを作り動く範囲を拡大させることです。
動きやすくなると本来の働きによって負担を分散でき根本的な改善ができていきます。

柔軟性を獲得して、動きを作るにはそれなりの期間が必要となります。

1週間で動く範囲が広がって、2週間でスムーズさができ、3週間で習慣化されていきます。

いかに努力を日々継続できるかというマインドセットさせること、そのサポートを保護者やコーチ、トレーナーなどの大人が協力する必要が中学生にはあります。

動きづくりにかんして10個のエクササイズを紹介していますので参考にしてください。

体幹を強化して負担を軽減させる

腰椎分離症の場合、動き作りをして負担を軽減させることは上記で紹介してきました。

ただしこれだけでは激しい競技の練習に耐えられる体ではなく強化をする必要性があります。

まず私が専門としているバスケットボールを例にして、なぜ腰椎分離症になってしまうのかを考えると

・大腿骨の成長に対して柔軟性が低下してしまうこと
・激しい練習や試合の積み重ねで疲労しているけどセルフケアをあまり実行していない
・小学生から中学生になり環境が変わる事
・練習強度に対応する筋力が不十分であること
・バスケットボールのゴールの高さやボールサイズの変更

上記のように小学生から中学生になると運動強度だけでなく環境にも変化が起こるので複数の原因となって腰椎分離症へ発展してしまいます。

体幹の強化をしていくことは体の軸となる部分なのでとても重要となります。
さらにレベルアップして競技中に機能する体幹を作る必要があります。

そのためには体幹トレーニングといっても段階的にレベルアップしていく必要があります。

1.ベースとなる体幹
2.筋持久力としての耐性を作る
3.立った状態でも機能する体幹
4.競技中で機能する体幹

簡単にいうと体幹といってもこのようにレベルアップさせていく必要があります。

腰椎分離症の選手を実際に対応すると体幹となるベース刃あるものの、筋持久力が不十分だったり、競技中に活かすことができない選手がとても多く実感しています。

こういった選手はベースがあるので比較的早く機能させることができますが、そもそもベースとなる体幹が不十分であるとやはり時間がかかってしまいます。

段階的な競技復帰プロトコル

実際にどのようにして練習に復帰して完全に復帰していくかにも段階的に行っていく必要性があります。

復帰の要素は各競技によっても異なりますが以下の考えがベースとなります。

・問題となっている原因の根本的な改善策実施
・原因となる柔軟性、動きづくり、動作習慣の改善、体幹強化
・腰部に負担がかからない動作や競技特性は実施していき、翌日の反応を確認する
・翌日痛みが増加するなら何の練習が問題だったか検証する
・または筋持久力不足で起こってしまったのかも検討する
・腰を反らせる、捻る動作を避けて直線的にジョギング、ランニングと増やす
・競技で問題ない動作を実践していき競技感覚を掴んでいく
・腰への耐性が獲得できたら軸をぶらさないでターンやスピンなどの回転系を開始
・問題なければチーム練習に時間制限で参加して翌日の反応を確認
・段階的に参加時間を増やして最終的に完全復帰する

ざっと記しただけでも10段階のステップで動作痛や翌日のダメージがないことを確認してその日のコンディションに合わせて調整しながらレベルアップさせていくことが必要です。

ここを省いて焦って復帰すると痛みがぶり返したりと悪循環してしまい選手本人が辛い思いをしてしまいます。

腰椎分離症の予防、考え方、対応策として悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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