テーピングの技術習得を短期間で効率よく習得するにはプロから習うことが最も有効な手段です。
的確なアドバイスとやるべきことの明確化によってモチベーション維持やタスク管理も行えて確実に実力をつけていけます。
私は現在プロバスケチームでアスレティックトレーナーとして活動するベテラントレーナーです。
毎日プロ選手にテーピングを巻いていますので実績もあります。
テーピングを実際に指導していますので参考になるかと思います。
テーピング技術は講習会に参加することで良い刺激やきっかけを得ることはできます。
しかし、1人辺りの指導時間も短く、1-2日間程度教わっても大きな成長にはつながらない現実があります。
徹底して教わる環境こそが技術上達の大きな差となってしまいます。
【結論】
・プロに直接指導を受ける事で効率よく誰でも必ず上達していきます。
・テーピングは一度にたくさんの情報が入ってしまうことで脳のフリーズが起こってしまいやすい学問です。
・ロードマップによってやるべき事が順序だてで明確になっていることでスキルアップが飛躍します。
・その都度起こる疑問や質問、手の使い方を指導してくれて気付きや指摘を得ることが大きな差となります。
・短期間で手の動かす神経と筋肉を結びつけることで技術の定着が起こります。
・よって独学よりも習う方が圧倒的な時間効率となります。
今回はプロに習う事で効率よく習得できる点を紹介していきます。
テーピングスキル

テーピングのスキルといってもとても多くの学ぶことがあります。
・知識として理解する
・技術として身に着ける
・技術を使い分ける判断材料
・選手ニーズに対応する考え
このような点を学んでいく必要があるのです。
この辺りを細分化して紹介します。
テーピング知識
テーピングを巻く際に必要な知識として医学知識も必要となります。
チームのマネージャーなどがテーピングを教わって巻く分には医学知識がなくても対応できますが、仕事として活用するのであれば医学知識をベースとしていかなければなりません。
テーピングの知識としては理論があります。
・テーピングの目的
・テーピングの役割
・テーピングの種類
・テーピングの巻き方
・テーピングの注意点
・テーピングの管理方法
・キネシオタイプの理論
こういった分野がテーピングの知識となります。
テーピング基礎技術
テーピングには基礎となる技術があります。
これは私自身が身をもって考案したテーピング基礎技術7ヵ条です。
・テープの切り方
・1本のテープの役割
・テーピングを引き出す長さ
・テープを巻く際の体勢
・包帯で練習
・1本のテープを反復練習
・スピードよりも正確性
基礎技術7ヵ条に関してはこちらを参考に↓
>>テーピング基礎技術に必要な7要素を習得して脱初心者への道
テーピング応用テクニック
応用テクニックではテーピングのスピード巻き、機能的に巻いて痛みを軽減させたり、関節のアライメントを調整して動きをコントロールしたりとスペーシャルテープと言っていますが、また奥が深く知識と技術が必要となります。
テーピングを巻く前の評価
1.選手の状態を確認して問題となっている怪我の原因を突き止めること。
2.原因に対する解決策を見つけること。
3.さらにテーピングでは何ができるか見出すこと。
4.実際にテーピングを装着する。
こう言った流れになります。
選手の状況を確認してテーピングにて対応可能なのかも評価する必要があります。
テーピングに対する判断基準
問題となっている原因を追求し、テーピングでどうアプローチできるのか判断する材料や検査が必要となります。
テーピングのどの種類を使い、どのように巻けば、痛みが軽減してプレイ可能な状況を作り出せるか、この辺りもテーピングのスキルの一部となります。
実践的に対応するテーピング思考
選手のニーズにどのように対応するかということもスキルになります。
テーピング思考としては以下のような点があります。
テーピング思考として
・テーピング脳
・マインドセット
・選手ニーズ
・現場の見学
・現場の見学
・現場の体験
・実際の選手対応
・プロの考え方
・フィードバック
プロの現場では競技にもよりますが、アクシデントの際にテーピングを巻くまでの時間は数分あれば良い方で1-2分で確認して対応しなければならないこともあります。
スピードを求められ、瞬時に判断する、たくさんの選択肢の中から絞りテーピングの巻き方を決定して巻いていくというわけです。
この辺りの対応力は経験値としても場数によっても異なってきます。
テーピング思考をレベルアップさせるには時間をかけながら成長していくものなので焦らず選手対応していくことが財産となります。
テーピングの独学による弊害

テーピング技術習得に関しては正直独学はお勧めできません。
自分自身が独学で大きな挫折と時間のロスを経験したからです。
なぜ独学になったかは時代の流れでした。
私がテーピングを学び始めた頃は携帯すらない時代で情報を入手するのが本によるもので動画で確認すらできない時代だったためです。
では独学による弊害を説明していきます。
時間の損失
最も大きな独学による損失は時間です。
お金と時間どちらが大切かというと私の考えでは時間です。
テーピングを仕事として活用する方は、テーピングだけでなくそのほかにもたくさんの知識と技術を学ぶ必要があります。
特にアスレティックトレーナーの方はさまざまな知識と技術をつける必要があるので、一人前になるには多くの時間を消費してしまいます。
いかに効率よく知識と技術を習得して現場で活用できるようにするか、さまざまなシチュエーションに対応できるかという点が重要なわけです。
そのため時間の価値が最も大きいということです。
私はアンダーラップを完成形となるまでに3年間という時間を浪費してしまいました。
全てが無駄とは思っていませんが、大きな時間のロスをしたと今でも無駄な時間であったと痛感しています。
知識・技術は先人の知恵を活用してロードマップに則って進むことで学習の効率性が上がります。
独学では何をすればいいのか、何が正しいのか、路頭に迷ってしまいがちな状況にも陥ります。
基礎技術の未完成
基礎となる技術がテーピングにはあります。
基礎となる土台がないとハイレベルなテーピングに移行する事ができないわけです。
野球のピッチャーで例えると直球もままならないボールなのにカーブやシュートなどの変化球から練習して上達するかというとむしろ怪我をしてしまうかと思います。
技術習得には順序があり、1つづつ積み重ねていく必要があります。
これはテーピングスキルも同じです。
独学では何が基礎で順序立てもわからないまま得意・不得意と技術のムラができてしまいます。
いざテーピングを巻こうにもベースがないことで応用テクニックには身にならないためやり直す必要が出てしまいます。
気づき・指摘
テーピングではフィードバックがとても重要です。
自分では良いと思っていても、もっと効率性や手の使い方があることさえもわからない点があります。
技術は指導してくれる人からアドバイスや気づきを得ることで細かい点の修正ができ、考えさせられ、練習するモチベーションやマインドを維持向上する事ができます。
1人では気付きや指摘がされないので成長速度が大きな差となって現れます。
しかし自分では気づかず、プロのテーピングスキルを目の当たりにした時に独学の限界を感じてしまいます。
不明確なロードマップ
独学で時間のロスをしても目標のレベルに到達できれば良いのですが、そのためには継続力が必要となります。
特にテーピングの場合何からやればいいのかさえもわかない手探りで始めれば迷走してしまう事が多くなりモチベーション維持に影響します。
最初は頑張ってやれるものの、時間と共に学習も行き詰まり遠のいてしまい挫折してしまう方が非常に多いと感じます。
テーピングの技術習得にはやるべき順序が明確化されロードマップの順序通りこなしていけば誰でも必ず上達するのがテーピングというスキルなのです。
テーピングを始めるのは大人になってからです。
大学や体育系の専門学校などのスポーツ関係の学校で初めて体験する方も多いのがテーピングです。
幼少の頃から英才教育にて努力してこないとトップレベルに到達できない技術とは別の領域となり、年齢関係なく誰でも上達できる技術なのです。
プロトレーナーの現場で経験した感性

私自身プロバスケチームで24年間活動してきた経験があるので現場で経験した感覚を紹介します。
選手にテーピングを巻く緊張感
選手に実際にテーピングを巻くときはとても緊張していました。
理由は下手だったからです。
アンダーラップが丸まってしまい選手からダメ出しされて巻き直しをさせられることもあり、実際に選手にテーピングを巻く恐怖症にもなっていました。
選手によっても圧の加減が異なるのでちょっとした感覚や選手ニーズに対応することがやはり難しい部分があります。
徹底して練習して現在のアンダーラップの巻き方に辿り着いたのですが、3年間ゼロから3度やり直して完成し、それからは自信を持って巻けるようになったものです。
プロの現場では特に初回に巻く際は緊張感がありますし、時間の制約もあるので必死で巻いている感じです。
選手からのフィードバック
選手にテーピングを巻いて終わりではなく、実際の練習時に違和感がないか、感触は大丈夫かは初回は必ず聞きながら対応していきます。
そして、修正すべき点を選手からフィードバックして次回のテーピングを巻く際に向上できるように思考しています。
この作業をしないとテーピング脳が成長しなく、進歩しないわけで、いずれ選手から見放されてしまいます。
テーピングはファーストコンタクトで選手から信頼されれば継続できますが、信頼されなければ巻かせてもらえないわけです。
選手ニーズに対応できるかという点が大切です。
瞬時に対応する判断力と引き出し
テーピングはアクシデントに対しても瞬時に対応できるスピード感と症状に対する判断とテーピングの巻き方のパターンの引き出しの多さが差別化できるテーピングスキルの差となります。
そのためには以下の点が必須です。
・テーピング知識
・テーピングの基礎技術
・判断基準
・応用テクニック
・スピード巻きテクニック
このようなテーピングスキルがアレンジできるようになるわけです。
症状に対応するオーダーメイド
テーピングの巻き方は10人いれば10人違ってきます。
例え巻き方が同じでもテンションの掛け方やちょっとした角度や走行の変化があります。
人間同じような症状でもアライメントや形状も異なるので違って当たり前なのです。
いかに選手の特徴を把握して選手ニーズに対応できるかがプロのレベルということです。
選手はその日によっても症状の感覚の違いがあり、その時の状況によってテーピングを変化させたほうがいいケースもあり、テーピングはサポーターと違ってオーダーメイドで対応できる点が利点となるので対応力となります。
テーピングの正確性とスピード感
テーピングの基礎技術7ヵ条の7つ目は、「まずはスピードよりも正確性」です。
技術のベースは正確性が優先です。
テーピング技術にスピードで巻く動画や実際に見ると魅了されてしまいます。
自分もスピードで巻きたいと思って速く巻く練習をし始めます。
すると雑になってしまい、うまく巻けなくなることに気付かされます。
テーピングは誰のために巻くのか、選手ファーストのテーピングです。
速く巻くよりも選手にとって最もベストに対応することが大切なので正確性を重視すべきです。
プロは正確性もありスピードで巻ける練習を積み重ねているので対応できるということです。
速く巻けばいいのではなく、現場で速く巻く必要があるのでスピードで巻けるようになっていくのです。
自信のなさが選手の不安要因へ
テーピングを巻く方の心理状態は選手は気付きます。
自信がある方と自信のない方ではどちらにテーピングを巻いてもらいたいでしょうか?
答えは明確です。
自信のある方です。
選手は怪我を予防するためにテーピングを巻くのに、自信がなければ選手の不安要素が増加してしまいます。
プロの現場ではインターン生にテーピングを巻かせないのはこのような点からです。
責任があるので半人前や低レベルでは選手に対して敬意がない行動となってしまいます。
現場で経験値を増やすことはとても大切ですが、学生相手とプロ相手では大きな違いがあり、緊張感がテーピングを巻く際にも生まれます。
そのプレッシャーに対応できるマインドになってからでないとそれがプロのトレーナーでもスキルアップする必要があるということです。
テーピング技術習得の方程式

テーピング技術習得には段階があります。
上図は私のテーピング講座のものですがステップアップしていく過程があり、この流れを知ることで学習方法も変わってきます。
1.見て学ぶ
プロのレベルを見るだけでも勉強になるレベルです。
現場実習のインターン生が体感する感覚はこのレベルだと思います。
いかに早い段階で見て衝撃を受けるかも意識改革に必要な点です。
現場を見るという行動から生まれる成長ポイントです。
2.見て真似る
見て学ぶと人は向上心が芽生え、見たものを実際に真似てみる行動に移します。
テーピングを実際に巻きたいという衝動に駆られてテーピングを巻くという体験をするでしょう。
実際に巻いてみるとうまく巻けない現実を味わいます。
3.新たな気付きを得る
実際にテーピングを巻くことで簡単そうに見えた巻き方もうまくできなく、難しいと新たな気づきを得れます。
ここで一つの分岐点に差し掛かります
・レベルが高すぎて私には無理だと挫折してしまう方
・本気スイッチが入り取り組む姿勢の準備の意識になる方
さてあなたはどちらのタイプでしょうか?
テーピングは誰でも必ず上達する技術です。
ただし条件があります。
良い手本を見て真似て努力を継続することです。
4.正しい情報での反復練習
・本気スイッチが入っても何をやればいいのかわからなく迷走してしまう方
・プロに相談してロードマップに乗り、練習に励む方
上記の2パターンは大きな時間と技術に差が出てしまうことは独学での項目でも解説しました。
正しい情報の元で徹底して反復練習することです。
まずは質よりも量をこなして神経と筋肉を結びつけることが必要となります。
5.量から質を意識する
努力を継続することでレベルアップしていくのを実感できてきます。
すると今までただ巻いていた練習から質を求める意識が高まってきます。
選手を想定したイメージもできてこだわりを持つようになります。
今まで苦痛だった練習も知識と技術が結びつくことで面白みが増してきます。
すると努力と感じなくなり情熱を持って学習できるようになります。
ここまでくると成功者です。
プロの領域に達しているレベルです。
6.こだわりから追求へ
テーピングの奥深さを理解してテーピング思考が高まって選手にしっかりと対応していけるようになります。
症状に対してさまざまな部位のテーピングも対応できるようになりより医学知識とリンクさせ追求していきます。
本気で毎日30-40分間学習していけば個人差はありますが3-6ヶ月で到達できます。
7.成長を実感して自信へと
自分のスキルが選手ニーズに対応できる様になっている実感がわかり自信へとなっていきます。
自信がつくと選手からも信頼され頼られる存在となり、大きな成功体験ができて他の領域でも技術や知識の習得の仕方に活かすことができます。
効率よく技術習得できるレベルとなって差別化された存在に覚醒するレベルです。
こうなると年俸や収入にも良い影響となり生活の安定材料となります。
8.美を意識して匠の領域に
さらに磨きをかける領域のマインドになると美を意識します。
いかに綺麗に巻くか、見た目の大切さ、選手のフィット感の重要さのこだわりも強くなります。
美を意識するレベルに到達するとその方のテーピングの巻いている姿も魅了させられます。
ずっと見ていられるのが匠の領域で完成された状態になります。
それでも選手にどう対応するか日々試行錯誤している状態には変わらないのです。
日々勉強ということです。
まとめ

技術の習得には段階があるということも理解していただけたかと思います。
それにはプロから習うということが最も効率性が高く大きな財産となります。
【まとめ】
・プロに直接指導を受ける事で効率よく誰でも必ず上達していきます。
・テーピングは一度にたくさんの情報が入ってしまうことで脳のフリーズが起こってしまいやすい学問です。
・ロードマップによってやるべき事が順序だてで明確になっていることでスキルアップが飛躍します。
・その都度起こる疑問や質問、手の使い方を指導してくれて気付きや指摘を得ることが大きな差となります。
・短期間で手の動かす神経と筋肉を結びつけることで技術の定着が起こります。
・よって独学よりも習う方が圧倒的な時間効率となります。
今回、テーピング技術習得にはプロトレーナーからの指導で飛躍できるというテーマで解説しました。
テーピングは誰でもからなず年齢に関係なく上達できるスキルです。
ただし、良い手本を見て真似て努力を継続することが必須条件です。
その方法を心得ているのがその領域に到達しているプロレベルの方になります。
その方から学ぶことで飛躍して技術習得できますので独学ではなく習うことを選択していただきたく思います。
私もテーピング指導していますので必要な方はご連絡ください。
この記事がテーピングを学びたい方の参考になれば幸いです。