バスケ選手で中学生、高校生に多い障害にシンスプリントがあります。
脛の痛みです。
問題なのはシンスプリントは最初自覚症状が出にくく、痛みを感じにくいです。
気づくと骨膜炎に進行していて、プレイをしながら痛みがどんどん増してきます。
さらに進行してしまうと疲労骨折となってしまい、長期離脱してしまいます。
問題なのは少し痛みが引くと再びプレイを再開し、再び痛みが再発しやすい点です。
私は今まで学生やプロ選手までバスケに長年対応してきました。
シンスプリントで悩んでいる選手を現在も対応しています。
シンスプリントは疲労の蓄積とセルフケアと動作の問題があるか把握する必要があります。
今回はシンスプリントに関してどのように対応していくべきか、注意点もありますので参考にしていただければと思います。
【結論】
・脛の際にかなり強い張り感が出ているが初期は自覚症状なし
・押されるとかなり痛みを伴う部位で筋肉の状態をチェックすること
・片足連続3回ジャンプして痛みの状況を確認する
・シンスプリントは骨膜炎で、悪化すると疲労骨折になり3ヶ月程度休む必要もある
・痛みが強い時期とレントゲンで確認できる時期が3週間程度ズレるので疲労骨折になりやすい
目次
シンスプリントとは何か

シンスプリントとは
脛(すね)の痛みが出て骨膜に炎症が起こっている状態。
走る、跳ぶ、ストップ、ターンなどバスケットボールでは足部への負荷がかかる競技です。
繰り返し起こる動作の影響によって負担が増加してだんだんと痛みが強くなります。
正式には過労性脛骨骨膜炎(かろうせいけいこつこつまくえん)と言います。
シンスプリントのタイプ
シンスプリントにも2つのパターンがあります。
・脛の内側1/3あたりの痛み・・・ふくらはぎの筋肉による影響
・脛の上方の痛み(前方型)・・・前面にある前脛骨筋などの影響
特に多い症状としては脛の内側に起こる痛みです。
ふくらはぎの筋肉も何層にもなっています。
特にふくらはぎの筋肉は上図の左側から表層の腓腹筋、中間層のヒラメ筋、深層の後脛骨筋などの屈筋群があります。
その中でもヒラメ筋による影響が強く関与します。
脛の上方の痛みは前方にある前脛骨筋による影響が強く関与しています。
バスケ選手に多いシンスプリントの原因

シンスプリントになる原因
シンスブリントになる原因も様々あります。
・運動の頻度が高い
・運動強度が急に増加した
・シューズを新しく変えた
・練習メニューが変化した
・動作習慣による問題
このような点があります。
多くの原因の共通点としては運動強度が強くて疲労回復ができずに疲労が蓄積されることです。
疲労の蓄積によって筋肉は硬く縮まってしまいます。
硬くなってしまっても運動によって使うので骨についている部分が引っ張られて炎症が起こります。
骨の膜が引っ張られることで炎症となり痛みが発生します。
それでも日々運動してダメージとしてどんどん蓄積されてバスケ中に痛みが出ているわけです。
動作習慣による影響

上図のように膝が内側に入り込んでしまうとシンスプリントになりやすいです。
その理由としては脛に着くヒラメ筋が引っ張られて牽引される事で骨膜が引っ張られるためです。
さらにこのような動作が習慣づいてしまうと踵(かかと)が内側に傾いてしまいます。
扁平足になりやすく、踵が回内(かいない)してしまうことでより牽引される負担が増加しやすくなります。
特にバスケや運動時のステップによって過回内になりやすく負担が増加してしまうのです。
バスケ中に過回内しやすいシーンとして
・ピボット動作
・ドライブ時(ストライドステップ)
・軸足(右利きの人は左足に多い)
怪我の多いタイプの特徴
上記のようなタイプの選手は大きな怪我を他にも起こしやすい傾向となります。
・外反母趾
・扁平足
・シンスプリント
・外脛骨障害
・X脚
・鵞足炎
・分裂膝蓋骨
・前十字靭帯損傷
・内側側副靱帯損傷
・外側半月板損傷
このような動作習慣は小学生で起こってきますので、問題が出ているなら早めに対応していくべきです。
中学生よりも高校生になって怪我の発生頻度がとても高くなるタイプです。
シンスプリントの症状とサイン

シンスプリントは自覚症状が出てきた時はかなり痛みが強い時です。
痛みを感じづらく押した圧痛で顕著に確認できます。
自覚症状がない初期症状
当院に来院して体をほぐしていくと明らかに脛の周囲が硬くなっている選手がとても多いです。
しかし、本人はプレイ中の痛みはなく、無症状なんです。
しかし、少し触ってほぐすだけでかなりの痛みを有するケースが多く、硬さと痛みは比例します。
この時点で予備軍であり、初期症状となっているわけです。
【脛の初期症状の確認方法】
脛の内側の際の部分を触って痛みが出るのか確認していく。
決して強く押したりしなくていいので軽く押して張り感を感じられるのか確認する
痛みが出てきた慢性障害
初期症状からさらに進行すると痛みが出てきます。
特に練習の終盤に痛みが出てくるケースが多いです。
練習によって筋疲労が起こり、筋肉の硬さが出てくると脛の骨膜に対する牽引力が増加することで痛みが出ます。
セルフケアや休息でリカバリーできれば良いのですが、日増しにどんどん痛みが増加してくるようになっていきます。
すると練習前や日常生活でも痛みが出てきます。
この時点では練習は継続しながらで大丈夫ですが、セルフケアをしっかりと行なっていく必要があります。
【セルフケアとして】
・アイシングで患部の炎症を抑える
・ストレッチで柔軟性を確保して筋肉のゆとりを作り骨膜への負担を軽減する
・マッサージや入浴で筋肉中の乳酸などの老廃物を取り除き筋肉を良い状態にする
・テーピングを装着して筋肉への負担と骨膜への牽引を軽減させる
ジャンプできなくなる要注意時期
日常生活での歩行や階段でも痛みが出ていると運動での負荷が悪化します。
特に練習前から痛みが出ている状態では要注意となります。
なぜならシンスプリントから疲労骨折に移行してしまう可能性が高くなります。
チェックするポイントとして片足での3回連続ジャンプで評価できます。
【片足3回連続ジャンプ】
・痛みはあるけど問題なく跳べる・・・練習参加可能
・3回目で痛みが出て思いっきり跳べない・・・まだやりながらでも大丈夫
・2回目で痛みが出て思い切って跳べない・・・疲労骨折に移行しているので時間制限など対応
・1回目から痛みが強くて跳べない・・・すでに疲労骨折のレベルなので運動中止
シンスプリントの骨膜炎の状態であればまだ回復はしやすく1週間程度の別メニュー対応で回復しやすい。
しかし、疲労骨折となってしまうと2-3ヶ月間休まないと骨自体の問題となって骨癒合ができなく、最悪手術にもなる。
骨に刺激がかかりすぎてしまうことで再生力がなくなってしまい長期離脱となってしまうこともある。
鎮痛薬を飲みながら無理をしているとこのような最悪の長期離脱になってしまうこともある。
画像検査では確認できない事
脛が痛くて練習できないレベルで病院へ受診してレントゲンの画像検査をしても写らないことが多いです。
レントゲン上で疲労骨折を確認できるようになるまでに3週間程度のタイムラグがあります。
ここでレントゲン上では問題ないとなって再び練習を再開してしまうケースが多いのが問題です。
深刻な状況であればMRIやCTまで検査をしてより多角的に判断する必要があります。
特に高校生では強いチームほど大会が多くなり、体へのダメージが大きくなってしまいます。
休むタイミングも難しいですが、長期離脱となるよりも1週間程度でセルフケアと治療によってリカバリーすべきだと思います。
シンスプリントになった場合の対処法

シンスプリントになった場合、なる前の対処方法としてのセルフケアを簡単ですが、紹介します。
・患部のアイシング
・脛周囲のマッサージ
・下腿のストレッチ
この辺りはしっかりと実施しなければなりません。
患部のアイシング

アイシングは患部の炎症症状を抑える目的で最も重要なセルフケアです。
シンスプリントのような骨膜炎には特に必須のセルフケアとなります。
実際にアイシングをしっかりとやるとわかると思いますが、炎症が強いとアイシングしても患部は熱を持っています。
周りはしっかりと冷えるのに患部は冷えていないのを確認できます。
ズキズキやジンジンする自発痛は炎症症状特有の痛みなのでしっかりと行う必要があります。
1度20分程度冷やしても改善しない際は40分間空けてもう一度アイシングをすることで軽減します。
炎症の強いときは何度か繰り返して行うことも有効な手段となります。
脛周囲のマッサージ
シンスプリントでの痛みがある際は写真のような骨の際が硬くなっています。
骨自体を押してしまうと痛みが強いので、ゆっくり優しくほぐすようにしていくことで徐々に緩和されます。
筋肉と骨が付着している部分は膜で覆われています。
筋膜と骨膜と言われて分けられていますが厳密には何層になってついています。
この膜はコラーゲン繊維でできているので縮む際に捻れを伴って硬く縮みます。
そのため緩める際には時間がかかるのでゆっくり優しい圧で対応していくことで緩和されていくのです。
際だけでなくふくらはぎなどの脛の周囲にある筋肉を細かくほぐしていく必要もあります。
自分では解消できない際は専門家に対応してもらう必要があります。
効果的なストレッチ

ふくらはぎのストレッチも表面の腓腹筋と深部のヒラメ筋でもストレッチの方法が異なります。
シンスプリントの場合ヒラメ筋の硬さが顕著になるので、じっくりと伸ばしていくことが必要です。
筋膜/骨膜の癒着をとるアプローチ
当院の得意な治療として筋膜や骨膜の癒着を取り除くことがシンスプリントによるダメージの軽減にとても良い反応を示します。
通常のマッサージでは筋肉は緩んで良い状態になりますが、またすぐに疲労の蓄積によって元に戻ってしまいます。
この辺りが筋膜や骨膜に対してアプローチすることで持続力が長くなり、良い状態にする根本的な対応となります。
もちろん動作習慣による影響の場合であれば動きを改善する必要があります。
何が原因でシンスプリントになっているのかを見極めることが改善につながっていきます。
セルフケアをしっかりと行なっていても悪化するようでは専門家の対応をしてリセットすることで回復方向に向かいます。
さまざまなアプローチを行うことで回復へ向かっていくのが難しい点ではありますが、良い反応は継続して実行するようにしましょう。
痛くても言えない選手心理
選手はシンスプリントでかなりの痛みがあっても、コーチに言い出せない現実があります。
その理由としては
・レギュラーから外されてしまう
・エントリーから外されてしまう
・痛くても言えない雰囲気がある
・チャンスすらもらえなくなってしまう
まだまだこんなケースでコーチに痛いから休みたいと言えない罪悪感が出てしまう現場の空気感はあるかと思います。
痛みがあって無理をすることが正義となってしまっている点は現場として問題だと思います。
悪い状態でプレイしても根性論としては良いかもしれませんが、その後の選手のダメージで潰れてしまう可能性もあります。
コーチをコントロールできない現実があるので難しい点はあるかと思います。
セルフケアや治療をしてやりながら良くなればいいですが、悪化してしまうなら休むほうが得策となるケースもあります。
シンスプリントから疲労骨折には決して発展させないようにしなければなりません。
持続可能なバスケットボールライフのために
良い状態で競技ができればベストパフォーマンスを発揮しやすい心身です。
これが痛みがあって無理して運動すればパフォーマンス発揮はできず、悪化して心身ともに悪い状態へなっていきます。
・怪我の理解をする
・セルフケアを実行する
・セルフケアを継続する
・根本の原因を知り治療してもらう
・良い状態でプレイする
このような点に配慮して痛みとおさらばしてベストパフォーマンスできるように努めて欲しい限りです。
ミズノ治療院スポーツマッサージ

栃木県宇都宮市で治療院を行なっています。
シンスプリントで来院される選手も多くいますので、筋膜骨膜にゆとりを作って良い状態にサポートさせていただきます。
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