ミズノ治療院後十字靭帯

【宇都宮市】後十字靭帯(PCL)損傷は手術なしでも対応可能な必須条件4項目

後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)は膝の安定させる靭帯の一つで重要な役割を補っています。
スポーツシーンで膝を地面に強打したり、接触によって膝下を蹴られてしまったなどのアクシデントによって受傷してしまいます。

しかし後十字靭帯は前十字靭帯のように損傷してしまった場合、手術しなくてもスポーツ復帰も可能なケースが多く、私の関わっているバスケットボールでも保存療法でプロ選手が競技復帰できています。

私は現在プロバスケチームでアスレティックトナーとして活動して24年間となりました。
毎日プロ選手の怪我の治療やコンディショニング調整、テーピングなどメディカル部門を任されています。
スポーツの対応を長年行ってきた経験があるので参考にしてください。

後十字靭帯損傷では膝の動揺性が出てしまうのでもちろんリスクはありますが、しっかりとリハビリと競技復帰に向けて対応していけば時間がかかっても競技復帰できると実感していますので信念を持って日々努力に励んで欲しいものです。

【結論】
・後十字靭帯損傷でも手術せず保存療法でも競技復帰できるケースが多い。
・ただし4つの必須項目をしっかりとアプローチしていく必要がある。
・後十字靭帯の役割は大腿骨に対して脛骨が後方へズレるのを抑制する靭帯である。
・保存療法では膝関節の不安定感は出るので半月板へのリスクは十分ある。
・プロバスケ選手は保存療法で復帰することができている

今回は後十字靭帯にどのように対応していくかを解説していきます。

後十字靭帯損傷と膝のメカニズム

ミズノ治療院PCL解剖

膝を安定させるメインの靭帯は4つあります

・内側側副靱帯・・・膝の内側を安定させる役割
・外側側副靭帯・・・膝の外側を安定させる役割
・前十字靭帯・・・膝の中にあり大腿骨に対して脛骨(けいこつ)が前方に動くのを防ぐ、捻れを抑える役割
・後十字靭帯・・・膝の中にあり大腿骨に対して脛骨が後方に動くのを防ぐ役割

簡単に説明するとこのような働きがあります。

上図右は膝を横から見た際の図ですが、前十字靭帯と後十字靭帯はクロスして安定感を出しています。
前十字靭帯損傷の場合では、脛骨が前方にずれてしまい特にスポーツの中でも回転系の要素があるスポーツでは、ずれが大きくなってしまい膝が抜けるような症状が起こってしまいます。

大腿骨と脛骨の間にある半月板に負担がかかり半月板の損傷にもつながってしまうために手術が必要となります。

後十字靭帯の損傷の場合はスポーツ活動でも膝の動揺性はあるものの保存療法で対応できる現実があります。

後十字靭帯損傷の特徴とは?

ミズノ治療院後十字靭帯受傷

後十字靭帯損傷の受傷するシーンとしては膝を強打してしまう事や身体接触によって脛骨に強い衝撃が加わることで発症してしまいます。

大腿骨に対して下腿の脛骨が後方にずれてしまう点があります。

しかし膝の前方には膝蓋骨(しつがいこつ)というお皿があり、大腿四頭筋という強い筋肉があるので、大腿骨に対して脛骨が大きくズレるということは比較的防ぐことが可能となっていきます。

後十字靭帯を痛めるシーンとして膝が逆に曲がってしまう過伸展(かしんてん)してしまうケースがあります。
過伸展による損傷では膝の裏側にあるその他の組織にも大きく損傷する影響が出てしまいます。

やはり外力が大きく加わるケースで特に交通事故による損傷の場合では大きなダメージとなってしまうことから手術へと発展してしまうケースはあります。

スポーツ活動中の受傷では比較的手術なしで競技復帰できています。
バスケットボールのプロ選手でも手術なしで競技復帰できている選手は私自身も対応しています。

受傷直後でも走れてしまう

後十字靭帯損傷では受傷直後でも痛みに耐えて動けてしまう状況もあります。

これは実際にプロバスケ選手の試合中にディフェンスにてスリップして膝を強打したあとすぐににそのままプレイを続投し、しばらくプレイが途切れるまで動いていたシーンを経験しました。

 動けていたので後十字靭帯の損傷はないものだと思っていましたが、検査にて損傷しているという結論となったわけです。

前十字靭帯損傷の場合、膝を抱え込んで痛がるシーンがACL損傷の特徴のひつとでもありますが、後十字靭帯の場合は動くことができるという点が判断しにくい点でもあります。

後十字靭帯損傷の診断と対応

ミズノ治療院PCLサギング

後十字靭帯の場合、受傷しても分かりにくさもあるので現場で診断するのでなく整形外科を受診してMRI検査を実施することで判断材料につながります。

徒手検査としては、膝を曲げた状態から脛骨の左右差を比較すると脛骨が下方に下がっていることが確認できます。
膝の前後の動揺性を確認するサギング検査でも確認することができます。

精密検査実施

整形外科ではレントゲンも靭帯にストレスをかけてどのくらいのズレが生じるのかを測定する検査でも確認ができ、MRI検査と両方が判断材料になっていきます。

このあたりは医師の判断に任せて対応してもらう形となります。

定期的に検査をして膝に緩みが出ていないかを確認していくことは大切なアフターケアの一つとなります。

安静時期

受傷後は膝の不安定感を訴えるので、膝の動揺性を安定させるための装具を装着してそれ以上の不安定感を出さないことが必要となります。

膝の装具としてはDONJOYというメーカーが有名ですが、症状に合わせて関節の角度を細かく微調整できるので日常生活でのうっかりなどで悪化させないためにも安静期間を装着して、膝の緩みを最小限に抑える必要があります。

装具は病院にて怪我の状況によって装具も変わるケースがあるのでそちらで対応するのが一般的となります。

>>DONJOYのサイトはこちらを参考に

後十字靭帯損傷からの回復プロセス

後十字靭帯損傷から安静期を経て関節可動域を獲得していく必要があります。
大腿四頭筋を強化して安定感を向上させることも必要となります。

後十字靭帯損傷は動作習慣による問題というよりもアクシデントによる受傷のケースが多いので動作改善の必要性があるかは特に個人差によることとなっていきます。

関節可動域獲得

損傷すれば組織にもダメージが発生してしまいます。関節の動きを装具で制限を掛ければ関節の動きが悪くなってしまいます。

実施のタイミングはもちろんありますが、関節の動きを改善していくことはとても大切となっていきます。

筋力強化

筋力強化としては筋肉のバランスを考慮する必要があります。
後十字靭帯損傷では大腿骨に対して後方へずれやすくなってしまうため、ハムストリングスを強化してしまうと後方への牽引力が増加してしまい、組織としての緩みが増加して不安定感が増してしまうことも考えられます。

そのため大腿部の後面よりも前面部の強化をしていく必要があります。

大腿四頭筋を中心に強化して、機能していない部位や動作習慣で問題となっているケースがあればその部分の強化をしていくことです。

再発防止のための必須条件4項目

ミズノ治療院後十字靭帯テーピング

実際に競技復帰をして再発防止、または半月板への二次的損傷をどのようにして防いでいくかという点がポイントとなります。

今回手術をしない前提での話なので、やはり膝の不安定感は起こっている状況ではあります。

以下に防止していくかを対応策として必須項目4点を紹介していきます。

1.筋力強化
2.セルフケアと治療
3.テーピングやサポーター
4.競技特性の動きづくり

1.筋力強化

以下に膝の不安定感を抑えて、競技に繋げていくかがポイントとなります。

筋肉の収縮形態として

筋肉の収縮にも3つの使い方があるので強化の仕方も3つはあるわけです。

このように筋力強化といってもさまざまな問題となっている原因に対してアプローチしていく必要があります。

2.セルフケアと治療

トレーニングを積み重ねると筋肉は疲労して硬く縮む習性があります。
筋肉の動きが悪くなると関節の可動域にも影響し、筋肉のバランスも悪化していきます。

そのためしっかりと元の状態に戻して、翌日良い状態で練習やトレーニングを行っていくことが再発防止、状態の悪化を防ぐことにつながります。

セルフケアにて炎症を抑え、筋肉や関節などの組織を良い状態にする必要があり、毎日継続するメンタリティーが大切となり、ちょっとサボることで悪化してしまう、再発してしまうということになります。

ケガをして復帰するには疲れたからといってセルフケアを怠ることで後悔することにもつながってしまいます。

さらに追い込んで強化すればセルフケアでは回復できないケースもあるので専門家の治療が必要となってきます。

自分自身ではわからないこともあるので専門家のサポートが大きな影響を心身ともに受けるので対応策の一つとなります。

3.テーピングやサポーター

実際に関節の不安定な状態は筋力強化で良くなったとはいえ動揺性を完全に取ることはできません。
関節が安定するにはやはり期間がかかるので、それまでの間はしっかりとサポートする必要があり、二次的損傷を予防する対応策にもなります。

テーピングでは、個人に合ったオーダーメイドの巻き方を調整できるメリットがあります。
ただし、テーピングを巻ける方の存在や自分自身で巻く必要性もあります。

テーピング費用もかかってきますのでこの辺りの経済的な問題も解決しなければなりません。

サポーターは一度購入すればいつでも自分のタイミングで手軽に装着できるのでメリットです。
ただし、使用頻度によって劣化して緩みが出る為サポート力は低下しやすい点と洗濯が必要となるので衛生面の問題もあります。

2つ購入して使い回すと長持ちして、衛生面でも選択しやすくなります。

サポーターはリハビリの経過で症状が改善してくるため、最初の強度ではなく段階的に軽くなることにもつながります。

サポーターとテーピングを併用するようにするとその日のコンディションによっても微調整できる点は良い対応策となります。

後十字靭帯のテーピングはこちらを参考に↓↓↓

>>【膝のテーピング】後十字靭帯(PCL)に対する巻き方

分類メリットデメリット
テーピング症状に合わせたオーダーメイド
使い捨てなので衛生面は良い
テーピングを巻ける人が必須
費用がかかる
サポーター自分のタイミングで装着
初期投資で使いまわせる
劣化してしまう
衛生面に問題
両方併用その日の症状に対応できる
忘れても代用できる
自分で巻くようにするとよい

4.競技特性の動きづくり

競技特性を理解して、何が原因で受傷してしまったのか確認することです。

アクシデントの不慮の事故の場合は動作習慣の問題とはいえないかと思います。

原因がわかれば今後の再受傷を防ぐ手立てとなります。

・動作で問題があったか
・現場の怪我等による競技への影響する動作は安全か
・再受傷を防ぐために改善すべき点があるのか

このあたりを確認することでリスク軽減することができます。

プロバスケ選手で競技復帰例

後十字靭帯損傷後競技復帰はおよそ3ヶ月半程度の期間がかかりました。

ざっと流れを紹介するとこのように競技復帰させていく形をとっています。

プロ選手の利点として

このようにスペシャリストが毎日対応できる環境があるのは大きな強みとなり確実な早期復帰が実現できることです。

なかなか学生スポーツでは毎日プロのスタッフのように対応してもらえる環境は難しい現実があるので、競技復帰の時間差は怪我の程度にも影響する点があります。

プロチームではテーピングはチームで支給しているので、実際にリハビリ開始の段階ではサポーターではなくテーピングを装着して実施していきました。

ただし、リハビリのメニューで負担がかからない初期の段階では筋力を強化する目的もあるので何も装着せずに強化していくことが必要となります。

サポーターやテーピングを装着することで筋肉の負担を軽減させることもできるため、筋力や筋肥大が起こりにくく進行の妨げとなってしまうこともあります。

実際に競技復帰してもテーピングを装着してのプレイとなるため、筋肉のボリュームが向上しなくなってしまうのでトレーニングはもちろん継続的に実施ていく必要があります。

徐々にテーピングも減らしていって次のシーズンではテーピングなしでも対応できるようになっていきます。
完全にテーピングやサポーターなしでプレイできるようになるにはおよそ1年くらいかかってしまいます。

もちろん個人差もあります。

後十字靭帯は保存療法でも必須項目に対してアプローチすることで対応でき、競技復帰ができるので希望を持ってリハビリに励んでいって欲しいです。

まとめ

後十字靭帯(PCL)損傷は手術なしでも対応可能な必須条件4項目というテーマで解説してきました。

【まとめ】
・後十字靭帯損傷でも手術せず保存療法でも競技復帰できるケースが多い。
・ただし4つの必須項目をしっかりとアプローチしていく必要がある。
・後十字靭帯の役割は大腿骨に対して脛骨が後方へズレるのを抑制する靭帯である。
・保存療法では膝関節の不安定感は出るので半月板へのリスクは十分ある。
・プロバスケ選手は保存療法で復帰することができている

後十字靭帯は交通事故のようなアクシデントでは手術をしなければならないことが多いものの、スポーツでの受傷に関しては保存療法とリハビリなどで対応することが実際にできています。

ただし、関節可動域改善や筋力強化、セルフケアや治療、テーピングやサポーター装着、動作習慣の見直しなどの4つのポイントをしっかりとアプローチした対応が必須となります。

半月板や膝関節へのリスクはあるので4項目をしっかりと認識して進めて欲しいものです。

今回の記事が参考になれば幸いです。

栃木県宇都宮市でミズノ治療院開業しました

2025年7月24日(木)に宇都宮市でミズノ治療院スポーツマッサージを開院いたします。

こちらの記事も参考に↓

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